クリーンルーム設計ガイド

クリーンルーム等級の基礎|再生医療に必要な清浄度基準がすぐわかる完全ガイド

再生医療業界へようこそ。
新たな一歩を踏み出した皆様にとって、細胞加工施設の設計や衛生管理基準の学習は、最初に直面する大きな壁かもしれません。
特に「クリーンルーム等級」や「グレード」といった専門用語は、種類が多く複雑に感じられることでしょう。

「ISOクラスとGMPグレードは何が違うの?」
「再生医療ではどの基準を守ればいいの?」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。
細胞培養施設のクリーンルーム設計は、製品の品質と安全性を左右する極めて重要な要素です。
本記事では、初心者の方にも分かりやすく、クリーンルーム等級の基礎から、再生医療における具体的な規格(ISO、JIS、GMP)の違い、そして各グレードに求められる要件までを体系的に解説します。
これらを正しく理解することで、施設設計や日々の運用業務に自信を持って取り組めるようになるでしょう。
それでは、清浄な環境づくりの第一歩を一緒に学んでいきましょう。

クリーンルームとは?再生医療における役割と基礎知識

クリーンルームとは?再生医療における役割と基礎知識

クリーンルームとは、空気中の微粒子(ホコリや菌など)が一定の基準以下に制御され、さらに温度や湿度、圧力なども管理された部屋のことです。
再生医療の現場では、目に見えない微細な汚染が細胞の品質に重大な影響を与えるため、このクリーンルームが欠かせません。
ここではまず、クリーンルームの基本的な役割と、再生医療特有の考え方について解説します。

クリーンルームの定義と基本的な仕組み

クリーンルームの定義は、JIS規格(日本産業規格)において「空気中の浮遊微粒子濃度が制御され、その建造や使用により微粒子の侵入、発生、滞留が最小限になるようにし、かつ、温度、湿度、圧力などが必要に応じて制御される部屋」とされています。

簡単に言えば、「徹底的にきれいな空気を保つための部屋」です。
通常の部屋には、目に見えないチリやホコリが無数に浮遊していますが、クリーンルームでは高性能なフィルターを通して清浄な空気を供給し、汚染物質を排除しています。
これにより、製品への異物混入や汚染を防ぐことができるのです。

工業用(ICR)とバイオ用(BCR)の違い

クリーンルームは、その目的に応じて大きく2つに分類されます。

  • 工業用クリーンルーム(ICR:Industrial Clean Room)
    • 主な対象:半導体や精密機器の製造
    • 管理対象:空気中の「浮遊微粒子(ホコリ)」
  • バイオ用クリーンルーム(BCR:Biological Clean Room)
    • 主な対象:医薬品、食品、再生医療
    • 管理対象:浮遊微粒子に加え、「微生物(細菌やウイルス)」

再生医療では、単にホコリが少ないだけでなく、菌による汚染を防ぐ「無菌性」が求められるため、BCR(バイオロジカルクリーンルーム)としての機能が必要不可欠です。

再生医療で高度な清浄度が求められる理由

なぜ再生医療において、これほど高度な清浄度が求められるのでしょうか。
最大の理由は、取り扱う「細胞」が生きており、最終製品を滅菌することが困難だからです。

一般的な医薬品であれば、製造後に加熱滅菌などで菌を死滅させることができます。
しかし、細胞加工製品は加熱や薬剤処理を行うと細胞自体が死んでしまうため、製造工程全体を通じて「最初から菌を入れない(無菌操作)」ことが絶対条件となります。
もし製造環境が汚染されていれば、患者様の体内に汚染された細胞を投与することになり、重大な健康被害につながりかねません。
そのため、厳格な等級管理がなされたクリーンルームでの作業が必須となるのです。

クリーンルームの「等級」と「グレード」の規格基準

クリーンルームの「等級」と「グレード」の規格基準 1

クリーンルームの性能を示す指標として「等級(クラス・グレード)」があります。
しかし、ISOやJIS、GMPなど複数の規格が存在するため、初学者が混乱しやすいポイントでもあります。
ここでは、それぞれの規格が持つ意味と、再生医療で重要となる基準について整理してみましょう。

世界共通の基準であるISO規格(クラス1〜9)

現在、世界的に最も広く使われているのがISO規格(ISO 14644-1)です。
この規格では、空気1立方メートルあたりに含まれる粒子の数(濃度)によって、清浄度をクラス1からクラス9までの9段階に分類しています。

  • クラス1:最も清浄度が高い(微粒子が極めて少ない)
  • クラス9:通常の室内に近いレベル

数字が小さいほど清浄度が高く、厳しい基準となります。
国際的な取引や一般的なクリーンルームの性能評価においては、このISOクラスが共通言語として使用されます。

日本国内の規格であるJIS規格(JIS B 9920)

日本国内においては、JIS規格(JIS B 9920)が定められています。
かつては独自の基準がありましたが、現在は国際的な整合性を図るため、上記のISO規格に準拠した内容となっています。

したがって、「JISクラス5」と言えば、実質的に「ISOクラス5」と同じ清浄度を指すことになります。
国内の設備仕様書などではJIS表記が見られることもありますが、基本的にはISOと同じ基準であると理解して問題ありません。
ただし、古い文献や現場では、かつての米国連邦規格(Federal Standard 209D)に基づいた「クラス100」や「クラス10,000」といった呼び方が慣習的に使われることもあるため、注意が必要です。

再生医療・医薬品製造で使われるGMPグレード(A〜D)

再生医療や医薬品製造の現場で最も重要視されるのが、GMP(Good Manufacturing Practice)におけるグレード分類です。
日本の「再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GCTP省令)」や、PIC/S(医薬品査察協定加盟国)のGMPガイドラインでは、清浄度を以下の4段階で管理します。

  • グレードA:重要区域(無菌操作を行う場所)
  • グレードB:グレードAの直接の背景区域
  • グレードC:清浄区域(重要度の低い工程)
  • グレードD:清浄区域(製造支援など)

GMPグレードの特徴は、微粒子の数だけでなく、微生物(浮遊菌・落下菌)の数も厳格に管理基準に含まれている点です。

ISOクラスとGMPグレードの対応関係と違い

では、ISOクラスとGMPグレードはどのように対応しているのでしょうか。
両者は完全にイコールではありませんが、おおよその目安として以下のような対応関係にあります。

GMPグレード状態ISOクラス(目安)旧米国規格(参考)
グレードA作業時/非作業時ISO 4.8 (約ISO 5)クラス 100
グレードB非作業時ISO 5クラス 100
作業時ISO 7クラス 10,000
グレードC非作業時ISO 7クラス 10,000
作業時ISO 8クラス 100,000
グレードD非作業時ISO 8クラス 100,000

特に重要なのは、グレードAは作業中であっても非常に高い清浄度(ISO 5相当)を維持しなければならないという点です。
再生医療の施設設計では、この対応表を頭に入れておくことが非常に役立ちます。

再生医療施設における各グレードの要件と作業例

再生医療施設における各グレードの要件と作業例 1

規格の数値だけを見ても、実際の現場イメージは湧きにくいかもしれません。
ここでは、再生医療施設(CPC:Cell Processing Center)において、各グレードのエリアで具体的にどのような作業が行われているのかを見ていきましょう。
作業内容のリスクに応じた適切なゾーニングが、汚染防止の鍵となります。

グレードA:細胞加工などの無菌操作を行う区域

グレードAは、製品の品質に直結する最も重要なエリアです。
ここでは、細胞そのものを扱う「無菌操作」が行われます。

主な作業例:

  • 細胞の播種(培養容器への植え付け)
  • 培地交換
  • 最終製品の充填
  • 無菌接続作業

通常、部屋全体をグレードAにするのではなく、グレードBの部屋の中に設置された「安全キャビネット(バイオロジカルセーフティキャビネット)」や「アイソレータ」の内部をグレードA環境として維持します。
ここでは、いかなる菌の混入も許されません。

グレードB:グレードAの背景となる直接支援区域

グレードBは、グレードA(キャビネット内など)を取り囲む背景となるエリアです。
無菌操作を行うための準備や、キャビネットへの物品搬入などが行われます。

主な作業例:

  • 無菌操作を行う作業者の更衣・手洗い後の入室
  • 無菌材料の準備・搬送
  • 培養器(インキュベーター)の設置と管理

グレードAの清浄度を損なわないよう、グレードB区域も非常に高い清浄度が求められます。
作業者は無菌衣を着用し、厳格な入退室管理の下で作業を行います。

グレードC:重要度の低い工程を行う清浄区域

グレードCは、製品が直接外気に触れるリスクが比較的低い、あるいは後工程で除菌が可能な作業を行うエリアです。

主な作業例:

  • 溶液の調製(後にろ過滅菌する場合)
  • 部品や機材の洗浄
  • 一次包装後の製品取り扱い

グレードA・Bに比べれば基準は緩やかですが、それでも一般的なオフィス環境とは比較にならないほど清浄な環境です。
ここからグレードBへ入室するための前室としての機能を持つ場合もあります。

グレードD:製造支援や準備を行う区域

グレードDは、製造エリアの入り口付近や、直接製品に触れない支援作業を行うエリアです。

主な作業例:

  • 原材料の受入・保管
  • 器具の洗浄・滅菌準備
  • クリーンウェアの洗濯・準備
  • 二次包装(箱詰めなど)

クリーンルームの「入り口」にあたる部分であり、外部からの汚染を持ち込まないための最初の防壁としての役割も果たします。
ここでの管理が甘いと、より清浄度の高い区域への負荷が大きくなってしまいます。

クリーンルームの清浄度を守る「4原則」

クリーンルームの清浄度を守る「4原則」

どんなに高性能な設備があっても、運用ルールが守られていなければ清浄度は維持できません。
クリーンルーム管理には、古くから「クリーンルームの4原則」と呼ばれる鉄則があります。
この4つの原則を全員が理解し、徹底することが、クリーンルーム等級の基礎を守る基盤となります。

原則1:汚染物質を「持ち込まない」

まず第一に、外部からの汚染物質をクリーンルーム内に「持ち込まない」ことです。
人間は最大の汚染源と言われており、衣服や体には無数の微粒子が付着しています。

具体的な対策:

  • 専用のクリーンウェア(無塵衣)への着替え
  • 手洗いと消毒の徹底
  • エアシャワーによる除塵
  • 物品搬入時のパスボックス利用と清拭(アルコール消毒)

特に、化粧品やアクセサリー類は微粒子の発生源となるため、持ち込みが厳しく制限されます。

原則2:汚染物質を「発生させない」

次に、クリーンルーム内部で汚染物質を「発生させない」ことです。
作業者の動きや、使用する物品からの発塵を最小限に抑える必要があります。

具体的な対策:

  • 発塵の少ないクリーンウェアや手袋、ワイパーの使用
  • 無駄な動きを避け、ゆっくりと静かに行動する
  • 筆記用具は専用のもの(クリーンペーパーやボールペン)を使用する(鉛筆は禁止)
  • 摩擦の多い作業を避ける

「走らない」「騒がない」といった基本的な規律も、空気の乱れによる発塵を防ぐために重要です。

原則3:汚染物質を「堆積させない」

発生してしまった微粒子や菌を、室内に「堆積(たいせき)させない」ことも重要です。
ホコリが溜まる場所を作らない構造や清掃が求められます。

具体的な対策:

  • 床、壁、天井の表面を平滑にし、凹凸をなくす
  • 隅の部分をR加工(丸みを持たせる)して掃除しやすくする
  • 棚や機器の上部にホコリが溜まらないような形状にする
  • 定期的な清掃手順の確立と実施

微粒子は重力で床や水平面に落ちてくるため、これらを放置しない工夫が必要です。

原則4:汚染物質を「速やかに排除する」

最後に、どうしても発生してしまう微粒子を「速やかに排除する」ことです。
これは主に空調設備(換気)の役割となります。

具体的な対策:

  • HEPAフィルターを通した清浄な空気を大量に供給する
  • 室内の空気を効率よく排気口へ流す気流設計
  • 十分な換気回数の確保

汚れた空気がいつまでも滞留しないよう、常に新しい清浄空気で洗い流すようなイメージで環境を維持します。

等級を満たすためのクリーンルーム構造と設備

等級を満たすためのクリーンルーム構造と設備

クリーンルームの等級(グレード)を達成・維持するためには、建物の構造や空調設備に特別な設計が必要です。
目に見えない空気の流れをコントロールし、微粒子を捕捉するための主要な技術について解説します。

一方向流方式(層流):グレードAなどで採用される気流

一方向流方式(または層流方式)は、天井一面から床に向かって、ピストンのように均一な風速で清浄空気を流す方式です。
空気が乱れることなく一方向に流れるため、発生した微粒子が舞い上がることなく、最短距離で足元から排出されます。

  • 適用場所:グレードA環境(安全キャビネット内など)、手術室
  • 特徴:最も清浄度が高いが、設備コストも高い

再生医療の核心となる細胞操作エリアでは、この気流方式によって無菌環境が守られています。

非一方向流方式(乱流):一般的なクリーンルームの気流

非一方向流方式(または乱流方式)は、天井の数カ所から清浄空気を吹き出し、室内で拡散・希釈させながら排気口へ送る方式です。
一般的な空調に近いイメージですが、フィルターを通したきれいな空気で室内の汚れを薄めていく仕組みです。

  • 適用場所:グレードB、C、Dの部屋全体
  • 特徴:一方向流に比べてコストを抑えられる

部屋全体の清浄度を保つには十分ですが、局所的な汚染の排除能力は一方向流に劣ります。

HEPAフィルターとULPAフィルターの役割

クリーンルームの心臓部とも言えるのが高性能フィルターです。
等級に応じて、以下のフィルターが使い分けられます。

  • HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)
    • 0.3µmの粒子を99.97%以上捕集する
    • 再生医療を含む多くのクリーンルームで標準的に使用される
  • ULPAフィルター(Ultra Low Penetration Air Filter)
    • 0.15µmの粒子を99.9995%以上捕集する
    • 半導体製造など、さらに極微細な管理が必要な場合に使用

再生医療分野では、微生物(細菌の大きさは約1〜数µm)を捕捉できるHEPAフィルターが一般的に採用されています。

室圧制御(差圧管理)による汚染防止

外部からの汚染侵入を防ぐために重要なのが室圧制御(差圧管理)です。
クリーンルーム内を外気よりも高い気圧(陽圧)に保つことで、ドアの開閉時や隙間から汚れた空気が入り込むのを防ぎます。

  • 基本設計:清潔な部屋ほど気圧を高くする(グレードA > B > C > D > 外気)
  • 空気の流れ:常に「清潔な部屋」から「汚染リスクのある部屋」へ空気が流れるようにする

この圧力差(差圧)を常にモニタリングし、維持することが、各グレードの清浄度を守る要となります。

クリーンルームの運用管理と入室ルール

クリーンルームの運用管理と入室ルール

ハードウェアが完璧でも、そこで働く「人」の行動が適切でなければクリーンルームは機能しません。
日常的な運用管理と、作業者が守るべき入室ルールについて、具体的なポイントを紹介します。

クリーンウェア(無塵衣)の正しい着用

クリーンウェア(無塵衣)は、体からの発塵を封じ込めるための重要なバリアです。
着用には正しい順序と作法があります。

  1. 肌を露出させない:髪の毛、手首、足首などが露出しないよう完全に覆う。
  2. 上から下へ:フード(帽子)→マスク→上着→ズボン→シューズの順で着用し、清潔な部分が汚れないようにする。
  3. 鏡でチェック:髪の毛のはみ出しや、服の乱れがないか最終確認する。

サイズが合っていない服や、破損した服はバリア機能が低下するため、適切な管理が必要です。

手洗い・消毒とエアシャワーの利用

入室前の手洗いは、微生物汚染を防ぐ基本中の基本です。
爪の間や手首まで念入りに洗浄し、アルコール消毒を行います。

また、更衣室とクリーンルームの間にはエアシャワーが設置されていることが一般的です。
これは、衣服に付着した微粒子を高速のジェットエアーで吹き飛ばす装置です。
エアシャワー内では、体を回転させたり腕を上げたりして、全身に風が当たるようにし、また衣服を叩いてホコリを浮き上がらせるなど、効果的に除塵する意識を持つことが大切です。

人と物の動線を分けるエアロックとパスボックス

人と物の動き(動線)を明確に分けることも、交差汚染を防ぐ重要なルールです。

  • エアロック:人が入退室する際に、外気が直接クリーンルームに入らないようにする二重扉の小部屋(前室)。両方のドアを同時に開けないインターロック機構がついていることが多いです。
  • パスボックス:物品の受け渡し専用の小さな箱。人が部屋を出入りすることなく、物だけを清潔なエリアに移動させるために使用します。

これらを活用し、不要な人の出入りを最小限に抑えることが、等級維持につながります。

定期的な清掃と環境モニタリングの重要性

清浄度は一度達成すれば終わりではありません。
日々の清掃と定期的な環境モニタリング(測定)によって維持・管理されます。

  • 清掃:発塵しない専用のモップやワイパーを使用し、消毒剤を用いて拭き上げます。
  • 環境モニタリング
    • 浮遊粒子測定:空気中の微粒子数をパーティクルカウンターで測定。
    • 微生物測定:落下菌(寒天培地を置く)や浮遊菌、表面付着菌を測定。

これらのデータを記録し、基準値を超えていないか常に監視することが、GMPなどの規制要件でも求められています。

まとめ

まとめ

本記事では、再生医療におけるクリーンルーム等級の基礎について解説してきました。

  • クリーンルームの役割:微粒子と微生物を制御し、品質を守る。
  • 規格の違い:世界共通のISO、国内のJIS、再生医療・医薬品向けのGMP。
  • グレードの意味:グレードA(無菌操作)からD(支援区域)までのリスク管理。
  • 4原則の徹底:持ち込まない、発生させない、堆積させない、排除する。

「クリーンルーム等級の基礎」を理解することは、単なる知識の習得だけでなく、患者様の安全を守るという再生医療の使命に直結しています。
これから施設設計や運用に携わる皆様にとって、この基礎知識が確かな指針となり、より良い施設づくりに役立つことを願っています。

クリーンルーム等級の基礎についてよくある質問

クリーンルーム等級の基礎についてよくある質問

再生医療の現場でよく聞かれるクリーンルーム等級に関する疑問をQ&A形式でまとめました。

  • Q1. クリーンルームの「クラス10,000」はどのグレードに相当しますか?
    • A1. 旧米国連邦規格の「クラス10,000」は、ISO規格では「ISO 7」に相当します。GMPグレードで言うと、作業時の「グレードB」や、非作業時の「グレードC」に近いレベルです。現在ではISOクラスやGMPグレードでの表記が一般的です。
  • Q2. 再生医療で最も重要なグレードはどれですか?
    • A2. 最も重要なのは「グレードA」です。細胞加工や充填など、製品が直接空気に触れる無菌操作はこのエリアで行う必要があります。ただし、グレードAを維持するためには、その周囲のグレードBなどの管理も同様に重要です。
  • Q3. クリーンルーム内で化粧をしてはいけないのはなぜですか?
    • A3. ファンデーションやパウダーなどの化粧品は、それ自体が微粒子の塊であり、発塵の大きな原因となるからです。また、化粧品に含まれる成分が細胞培養に悪影響を与えるリスクもあるため、原則として禁止されています。
  • Q4. 「差圧管理」とは具体的に何をするのですか?
    • A4. 部屋ごとの気圧に差をつけることで、空気の流れを制御することです。清潔な部屋の気圧を高く(陽圧に)保つことで、ドアを開けた際などに汚れた空気が清潔な部屋へ逆流するのを物理的に防ぎます。
  • Q5. 既存の部屋をクリーンルームに改装することはできますか?
    • A5. 可能ですが、建物の構造や空調設備の能力、密閉性などを詳細に調査する必要があります。特に再生医療用のグレードB以上を目指す場合は、天井裏のスペースや動線確保など、大掛かりな改修が必要になるケースが多いです。専門業者への相談をおすすめします。

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